Netting Glass Lounge
インターネット企業の取締役専用フロアにある、約1200㎡のVIPラウンジである。ドメインやレンタルサーバー、決済、セキュリティーなどのITインフラストラクチャーで大きなシェアを占めるこの会社は、インターネット黎明期からIT空間を文字通り下支えしてきた。
現在100社を超える企業グループは「梁山泊経営」の名の元に結束を固めている。梁山泊とは、中国の古典『水滸伝』に出てくる108人の英雄や豪傑が集結した地名のことである。このグループもまた志高く能力に長けたITベンチャーが集い、それぞれが存分に力を発揮しながらシナジーをつくり出していく組織を目指している。
この会社の事業はネット空間をレイヤーやフィルターによって領域分けし、プライバシーやセキュリティーを制御する不可視のインフラストラクチャービジネスである。そこで、このインフラストラクチャーを象徴するべく、透明で脆弱なガラスを三次元的に立体化することで強く構造化し、その複雑な屈折現象によってプライバシーやセキュリティーを柔軟に調整することにした。
網目状の線によって領域分けした立体ガラスは、無数のピラミッドが並列・重複した梁山泊経営のビジョンを表現したものである。
- Completion
- 2016.12
- Principal use
- Lounge
- Total floor area
- 1,213㎡
- Building site
- Tokyo
- Contractor
- inter office
- Team
- Takeshi Ito