Netting Glass Lounge 2 ‐ The 2nd Group Head Office –
渋谷に本社を構えるインターネット企業が、点在するグループ各社を渋谷駅前の複合施設に集結させ、第二本社を設立することとなった。 我々はグループ会社が共用するミーティングルームのためのフロアを設計した。
従前のプロジェクトである「Netting Glass Lounge」にて、同社の梁山泊経営という哲学をモチーフとした立体ガラス模様が生まれたが、今回は、グループ各社の結束をより強固にする意図をもって、よりバリエーションに富んだ梁山泊模様を展開している。 立体ガラスに加えて、天然石の床、オリジナルカーペット、3次元スチールパネル、立体レザータイル、とさまざまな梁山泊模様を材料開発し、且つ、それらをすべて同じ三角グリッド上に乗せ床壁の隅々にまで張り巡らせた。
建築プロセスの現実では逃げや盗みといった材料の寸法が合わないところを調整する作業が一般的に行われるが、クライアントがインターネットというデジタルな仮想空間を基盤としていることを軸に、設計仮想上のグリッドと現実の現場寸法を厳格に管理することを試み、結果として、整然としたネットの仮想空間のような空間構成がもたらされた。
一方で、植栽や木材、アートを配し、空間が固くなることを抑制している。 植栽を通して入り込む日差しは立体ガラスの影を刻々と変え、そのガラス越しに見える渋谷の風景はここでしか眺めることのできないユニークな景色となっており、受付から待合ラウンジに至る空間は、背筋が伸びるような感覚を持ちつつも有機性に富むグループの穏やかな顔となっている。
- Completion
- 2019.10
- Principal use
- Office
- Total floor area
- 2,060㎡
- Building site
- Tokyo
- Contractor
- SHIMIZU CORPORATION
- Team
- Takeshi Ito, Keisuke Matsumiya